trivial days

よしなし‐ごと【由無し事】つまらないこと。益のないこと。たわいもないこと。とりとめもないこと。

[美術館]マティス展@東京都美術館(と、みはしのお雑煮)

東京都美術館マティス展を見に行った。

マティスは名前は聞いたことがあっても、代表作がパッと思い浮かばないレベルの私。事前に展覧会のwebsiteWikipediaで泥縄式予習をする。そのおかげで、マティスの画風の変遷がよく理解できた。どの時代にも好きな作品があったけれど、一番楽しく見たのは最晩年の切り紙絵とヴァンスのロザリオ礼拝堂のコーナー。病を得て不自由な身体であってもあれだけの創作ができるなんて。終点で見ることのできる礼拝堂の映像を見ていて、この礼拝堂が完成した時マティスがどんな風に思ったか、その気持ちや気に入ってるところ、苦労話なんかを聞いてみたいと思った。いやいや、そんなに気軽にお話しできるお方ではないけれど、そんな風に思える程作品に親しみを感じたのでした。

帰りにみはしに寄る。あんみつを食べて帰る心づもりにしていたのだけれど、生憎というかたまたま前日に船橋屋のを食べたばかりだったので、お雑煮をお願いする。これが大正解の美味しさでした。お椀の蓋を取るとお出汁のよい香りがたちのぼり、ひとくちいただいた瞬間、ほっと心と身体が休まる気持ちになる。具は溶き卵をふんわりまとめたもの、なると、椎茸、かまぼこ、鶏肉、サヤエンドウ、三つ葉に小ぶりの焼いたお餅が二つ。ふわふわのたまごにシャキッとしたサヤエンドウの歯応えの違いも楽しい。お客さんの9割方があんみつだったけど、お雑煮にしてよかった!おすすめです。

お雑煮だけでは立ち去り難く、もう一品とメニューを眺めていたところ、抹茶アイスの横に茶色いモノが添えられていて、スタッフさんに尋ねたらあんことのこと。これこれ、これですよ。こういうのを求めていたんですよ。この組み合わせは最強ですね。抹茶アイスのほんのりした苦味とあんこの甘さが引き立てあって、最高のマリアージュでした。

店を出て、もはやアジアのどこぞの街角のフードコートと化したアメ横(そこかしこにドリアン臭)を覗いて、上野駅三省堂で何年かぶりに雑誌『和楽』(マティスの特集だったので復習しまーす)を買って帰宅。目も心もお腹も満たされた一日となりました。