trivial days

よしなし‐ごと【由無し事】つまらないこと。益のないこと。たわいもないこと。とりとめもないこと。

[映画]『わたしの叔父さん』2021年/デンマーク

映画『わたしの叔父さん』をAmazonで観た。身体の不自由な叔父さんの面倒を見ながら農場で働くクリス。最初はクリスが叔父さんに縛られているのか?と思いながら見ていたけど、どうやらこれは共依存なんだと思った。叔父さんの年齢からしてこの生活はいつまでも続かないのだ。それがわかっていながら一歩が踏み出せないケイトの気持ちがわかるようでもあり、哀れでもあった。でも、落ち着いたあたたかい暮らしがそこで出来ていれば、なかなか抜け出せないよね。

 

結末はそうきたか!って感じ。どんな場面でも言葉を交わさずとも通じ合っていた二人が、最後の場面では視線がすれ違い、目が合ってもお互い何かを言い出そうとして言わない、なんだかひどく落ち着かない様子を見せる。あの不協和音は何を意味しているのか?果たしてケイトは新しい世界に一歩踏み出せるのか?できると信じたいし、そのためには、恋人の辛抱強い支えも必要だろうなぁと思った。

 

外国映画から、農場の暮らしぶりや、食卓、スーパーマーケットの様子を垣間見られるのは映画ならでは。スーパーでは叔父さんが必ずヌテラを買うのが微笑ましい。我が家でも子供が小さかった頃買ってたな~。久しぶりに食べてみたくなった。